個人事業主(フリーランス)として開業したので、事業の仕入れや支払いで使うためのクレジットカードを作ろうと思っているけど、
- どこのクレジットカード会社がいいんだろ?
- 個人事業主用のカードってあるのかな?
- 仕事用とプライベート用は分けた方がいい?
- サラリーマン辞めて開業まもないけど審査に通るかな?
- 法人用のビジネスカードにしないといけない?
など、疑問に思っている方へ、年会費無料でプライベートと事業用をしっかり分けられる、個人事業主におすすめのクレジットカードを紹介します。
すぐにおすすめのクレジットカードを知りたい人は目次「04」番から該当箇所を読んで下さい。
個人事業主は法人カードではなく個人用のクレジットカードをおすすめする理由
起業して個人事業主になった人におすすめされているクレジットカードを探すと法人用がよく紹介されています。
法人用いわゆるビジネスカードは、事業用に特化したサービスが付いており、株式会社や合同会社など法人格を持っていない個人事業主でも作れるからおすすめされているのでしょう。
その法人用カードのメリットは、
- 個人カードよりも利用限度額が高い
- 社員に付帯保険が適用できる
- 経理事務の負担を軽減
- 付帯サービスや特典の活用が可能
- 年会費を経費で落とせる
- 支払いを先延ばしにすることで資金繰りができる
など。どうでしょうか?
法人で社員を抱える社長であればメリットあるかもしれませんが、個人で事業をする経営者にとってはあまり意義を感じなくないですか?
逆に個人事業主が法人用のカードを作ることで「年会費がかかる」というデメリットがでてきます。
利用限度額については、楽天カードだと50万円まで、イオンカードだと100万円です。
また使用できる金額の上限ですが、イオンカードに問い合わせたところ法人カードだから個人用カードより高く設定されているわけではないとのことです。
あくまで事業の経理状況によって上下するということなので、一概には言えないそうです。
アメリカン・エキスプレスのようなビジネス用は最初から個人用よりも枠が多いのは間違いありませんが。
よっぽど仕入れが多いような事業をしていない限り、限度額の枠を超えることはないでしょう。
もし急ぎで枠を増やしたいなら、引き落とし前に料金を振り込めば、その分の枠をあけることもできますので大丈夫です。
あと個人用カードにはない付帯サービスは、空港のラウンジが無料で利用できたり、海外旅行傷害保険がつくなどです。果たしてそれが必要か?
実際に個人事業主として仕事をしていますが、法人用のクレジットカードでなく個人用のカードでも全く問題ないというのが個人の感想です。
だからわたしは年会費無料の個人用クレジットカードをおすすめします。
それに法人カードは個人用カードに比べて審査が厳しいというのもあります。
例えば、起業して3年以上経過していることが条件基準など。
開業したばかりで従業員を雇っていないのであれば、今後、事業が成長して従業員を雇うようになって法人化したタイミングで作り直せば良いかなと思います。
プライベート用と事業用のクレジットカードは分けたほうが良い
個人事業主がクレジットカードを作るべき大きな理由は、プライベート用と事業用で収支を分けられる点です。
法人用カードは必要ないと言いましたが、それなら今使っている個人用のクレジットカードをそのまま使えばよくない? と思うかもしれませんが、そこは分けて作った方がいいです。
個人名義のクレジットカードを2枚カード作って使い分けるってことですね。
その理由は以下。
記帳など経理の手間が減るから
プライベートの支払いと事業用の支払明細が一緒だと、どれがなんの支払いかいちいち確認する作業が発生します。
この書籍代はプライベート、こっちの書籍代は事業用みたいな。
でもクレジットカードを分けて引き落としの口座も分けることで、事業用の明細だけを見て経費計算できるので楽になります。
個人事業主は外注でもしない限り一人で何もかもやらないといけないので、本業以外の業務はなるべく効率化しておいた方がいいです。
会計ソフトと連携すればより経理が楽になる
わたしが使っている会計ソフトのfreee(フリー)は、インターネットバンキングやクレジットカードと連携でき、自動でサービスの利用履歴(明細)取り込むことができます。
取り込んだ明細は、自動で取引を登録することもできるので、経理処理が圧倒的に効率化できるんです。
もしカードが1枚だと取り込んだ利用データがプライベートと事業用でごっちゃになっているので修正しなければなりません。
また自動取り込みせずに手動でやるのも時間がかかるので面倒です。
だから、会計ソフトには事業用で使うクレジットカードだけを登録して、自動で処理するようにすれば効率化できます。
これをやっておけば毎年確定申告時期に慌てる必要もなくなりますよ。
ちなみに会計ソフトfreeeの場合を紹介しましたが、おそらく有名どころの会計ソフトなら、そういった機能が付いていると思うので確認してみてください。
以上の理由から、法人カードではなく個人用カードを作る場合でも、プライベート用とは分けて作るのがおすすめです。
個人事業主向けクレジットカードの選び方
というわけで、個人事業主は法人カードではなくプライベートとは別の個人用クレジットカードを作るのがおすすめと書きました。
では、その個人用のクレジットカードを作る場合、何を基準にどんなカードを選べばよいのでしょうか。
わたしが基準としたのは、
- 年会費が無料であること
- ポイントなどメリットある特典が付くこと
この2つをメインに考えました。
年会費無料でポイントが付くクレジットカード
年会費も経費で落とせるので気にしないという人もいると思いますが、結局、売り上げがマイナスになるわけですから不要な経費ならない方が良いというのが私の考えです。
なので、年会費が有料のアメリカン・エキスプレス・カードや三井住友カードなどは有名ですが選択肢から外しました。
年会費無料という点を基準にすると以下のようなクレジットカードが候補に挙がります。
- 楽天カード
- イオンカード
- 三菱UFJニコスのViASO(ビアソ)カード
- ジャックスのREX CARD(レックスカード)
- セゾンカードインターナショナル
- SMBCのセディナカード
- Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)
- エポスカード
- ヤフーカード
- JCB CARD W
ちなみにわたしは楽天カードとイオンカードをそれぞれ持っており、プライベートと事業用で分けて使っています。
職種や業種にもよりますが、ネットで事務用品や仕入れをする場合は、ポイントがたまる楽天カードがおすすめ。
イオンやマックスバリュー、ホームワイドなどで買い物をする人はイオンカードがおすすめです。
あとはマイルが貯まるJCB CARD Wは出張や移動が多い人にはいいですね。
起業前でサラリーマンをやっているならどこのカードでも問題なく審査は通ると思いますが、起業して間もないなら審査が緩いと言われている楽天カードやイオンカードが作りやすいでしょう。
ブランドも有名なので安心ですしね。
年会費無料の個人事業主におすすめクレジットカード
年会費無料で個人事業主におすすめのクレジットカードは以下の3つ。
- 楽天カード
- イオンカード
- JCB CARD W
その理由は年会費が永年無料であり、有名ブランドで安心、ポイントがたまりやすいから。
ちなみに紹介するクレジットカードは個人用で、法人カード(ビジネスカード)ではありません。
5,000ポイントもらえてすぐにポイントがたまる楽天カード
説明不要なほど有名な楽天カード。
ブランドは、JCB、VISA、MasterCard、アメリカンエクスプレスの4つから選らぶことができます。
楽天カードのメリットはポイント。新規にカードを作るだけで5,000ポイントもらえます。
楽天市場での買い物やコンビニなどでよく使うスマホ決済の楽天ペイでの支払いもポイントが付きます。
他にも、ネット不正あんしん制度があり、インターネット上でクレジットカードを不正に利用されても金額保証してくれるので安心です。
楽天って買い物だけでなく保険や携帯など色々なサービスを行っており、まとめるとポイントがめちゃくちゃ貯まりやすいのでおすすめです。
- 新規入会で5,000ポイントもらえる
- 仕入れや交際費の支払いですぐにポイントがたまる
- 審査に通りやすい
年会費 | ブランド | 通常ポイント還元率 |
無料 | JCB、VISA、MasterCard、アメリカンエクスプレス | 1% |
\ 5,000ポイントもらえる /
ポイントがすぐ貯まる
イオン系列での買い物がお得なイオンカード
イオン、マックスバリュー、ビブレ、ホームワイドなどでおなじみのイオンカード。
JCB、VISA、MasterCardの3つのブランドから選べます。
毎月20日と30日はグループ店舗での買い物が5%オフになったり、毎月5・15・25日は「わくわくデー」として、ときめきポイントやWAONポイントが2倍になります。
また紛失や盗難によってクレジットカードが不正使用されても損害額が補償されます。
ポイント還元の多い日にまとめて文具とかコピー用紙とか事業に必要なものを買っておくとお得です。
ちなみに私はプライベート用でもイオンカードを愛用しており、ゴールドカードを持っています。ゴールドカードは年間の買い物金額が100万円以上だと年会費も無料で発行されます。
公共料金や携帯料金、保険料などもすべてイオンカードからの引き落としにしているので、年間100万円もすぐ超えちゃうんですよ。
ちなみにゴールドカードになると、国内外の旅行傷害保険などが無料で付帯、全国のイオンラウンジや空港ラウンジサービスが利用できます。
出張やセミナー参加で飛行機に乗る際は空港のラウンジを使えるのは大きなメリットですよ。
- イオン系列での買い物がお得
- JCB、VISA、MasterCardの3つのブランドから選べる
- ゴールドカードだと出張やセミナーの際に空港のラウンジが使える
年会費 | ブランド | 通常ポイント還元率 |
無料 | JCB、VISA、MasterCard | 0.5% |
\ イオン系列での買い物がお得 /
ポイントがすぐ貯まる
飛行機の出張が多い人におすすめ、マイルが貯まるJCB CARD W
JCB CARD Wは年会費無料でポイント還元率が1%と他のカードよりも高いのが特徴です。
1,000円で1ポイント貯まるOki Dokiポイントは、ANAのマイルだと1ポイントで3マイル、Amazonだと1ポイントで3.5円分として使えるので、飛行機で出張することが多い、事業に必要なものをAmazonで買う個人事業主にはお得なポイント制度となっています。
またスタバや一休.comレストラン提携店舗を対象に高ポイント還元してくれるので、打ち合わせやノマド作業する場合もお得です。
あとJCBならではのセキュリティサポートでカードの損害額を補償してくれたり、不正使用も取り消しをしてくれる点も安心ですね。
ただし39歳以下限定という年制限がある、ブランドはJCBのみというのがデメリットです。
- ポイント還元率が1%と他のカードよりも高い
- ポイントをANAのマイルに変えれるので出張が多いと便利
- スタバや一休.comレストランは高ポイント還元なので、打ち合わせやノマドに使える
年会費 | ブランド | 通常ポイント還元率 |
無料 | JCB | 1% |
\ マイルが貯まる /
スタバや一休.comレストランは高ポイント還元
それぞれのカード比較
楽天カード、イオンカード、JCB CARD Wの特徴をまとめた表です。
カード名 | 楽天カード | イオンカード | JCB CARD W |
---|---|---|---|
ブランド | VISA、MasterCard、JCB、アメリカンエクスプレス | VISA、MasterCard、JCB | JCB |
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 |
ポイント還元率 | 1% | 0.5% | 1% |
特徴 | 5,000ポイントもらえる | イオン系列の買い物がお得 | マイルが貯まる、提携飲食店が安くなる |
公式サイト | rakuten-card.co.jp | aeon.co.jp | jcb.co.jp |
ただし、すでにプライベート用でカードを持っている場合、JCB CARD Wは複数枚作れないので、持っていないカードを作らないといけません。
またイオンカードは複数枚持てますが、同じ種類はダメなので違う種類を作らないといけません。
例1:JCB CARD W(すでに持っている)+ 楽天カード(個人事業主用)
例2:イオンカード(すでに持っている)+ イオンカードセレクト(個人事業主用)
引き落としの口座は屋号入りではなく個人名がおすすめ
最後に補足としてわたしの失敗談を紹介しておきます。
最初、起業してから事業用の銀行口座を作り、その名義を「屋号入り+個人名」にしたんです。
事業用って感じがするし、かっこいいし。でもこれはおすすめしません。
なぜなら、「屋号入り+個人名」の口座から引き落としできないクレジットカードがあるからです。
個人名で作ったクレジットカードなので、その引き落とし口座が個人名でなく屋号まで含まれているとダメみたいなんです。
ちなみに、年会費無料で紹介したクレジットカード会社に電話で問い合わせをしてみたところ、「屋号入り+個人名」の銀行口座から引き落とし可能なカードは、
- イオンカード
- エポスカード
- JCB CARD W
だけでした。
上記の3つのクレジットカードは、口座名義が「屋号+個人名」のように個人の名前が入っていればOK。屋号のみはNGとのこと。
他のクレジットカードは個人名のみじゃないとダメなので注意してください。
もし屋号入りの口座から引き落としをしたい場合は、各社、個人用ではなく法人用のクレジットカードを作れば屋号入りの銀行口座から引き落としはできます。
ただ最初に書いたように年会費がかかるカードが多いこと、開業して間もない場合は審査に通らないかもしれません。
それともう一点。口座の残高を確認したり、振込でネットバンキングを利用することも出てくると思います。
わたしが利用している宮崎銀行は個人でのネットバンキングの利用は無料なのですが、事業用になると有料になります。
個人事業主とはいえ、口座の名義に屋号が入っていると事業用とみなされて有料扱いになります。個人名義の口座なら無料で利用可。
これは各銀行によっても扱い方が変わると思いますが、そういった事例もあるのでクレジットカードの引き落とし口座は個人名でプライベートとは別に作ることをおすすめします。
まとめ
法人化(株式会社、合同会社など)していない個人事業主は、法人カードではなく個人用カードがおすすめ
↓
その理由は受けられる特典やメリットが個人では不要だから。また年会費もかかるため。
↓
事業規模が大きくなって法人化し、社員を雇い出したタイミングで法人カードを作れば良い
↓
じゃあ、個人用でおすすめのクレジットカードは?
↓
楽天カード、イオンカード、JCB CARD W
このなかでクレジットブランドやポイント還元率、特徴などお好みで選ぶといいでしょう。
起業前のサラリーマンならクレジットカードの審査は問題ないと思いますが、起業したての個人事業主なら審査が比較的緩い楽天カードかイオンカードがおすすめ。
クレジットカードの審査をクリアする基準は支払いがきちんとできる人なのか? なので、借金とか滞納がなければ問題ないでしょうけど。
以上、参考になったでしょうか。
カード名 | 楽天カード | イオンカード | JCB CARD W |
---|---|---|---|
ブランド | VISA、MasterCard、JCB、アメリカンエクスプレス | VISA、MasterCard、JCB | JCB |
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 |
ポイント還元率 | 1% | 0.5% | 1% |
特徴 | 5,000ポイントもらえる | イオン系列の買い物がお得 | マイルが貯まる、提携飲食店が安くなる |
公式サイト | rakuten-card.co.jp | aeon.co.jp | jcb.co.jp |
起業したいけど何をしていいか分からない
自由な働き方ができるフリーランスに憧れている
このようなへ経験談を書いています。
わたしは30代後半から40代に差し掛かり、これからの働き方に明るい未来を見出せずにいました。
それで転職ではなく脱サラして起業する道を選んだのですが、たくさんの疑問や悩みを相談できる人が周りにいませんでした。
もし身近に話を聞いてくれる経験者がいたらどんなに心強く、そして遠回りをせずに済んだのだろうと思います。
そこで同じような悩みを抱えている人のため、自分の経験を活かせるnoteを書きました。